ピコシムのブログ

社会の出来事を「なぜ?だから何なの?」の視点で探ります

客がいない店内で店員さんを立ちっぱなしにさせる無意味さ

こんにちは、ピコシムです。

久々に仕事であるお店の現場に行ったのですが、接客応対しなければならず、一日中店内のフロアで立っていました。しかし、結構な長い時間、お客が来ないため暇でした。

どんなに来客が無くて暇でも、お客様の椅子に座ることは許されず、ずっと誰もいない店内に立っていなければなりません。

裏で水を飲むことは許されますが、座ることは許されません。

これは、本当に体力の無駄です。

店員さんも人間ですので、一日8時間、休憩時間の1時間以外を全て立ちっぱなしなら疲れます。

なぜ暇でも常に店内に立ち続ける必要があるのか

  • 店員が客がいない売場で座っていると、活気のない店に見える説
  • 店員が客がいない売場で座っていると、店員のくせに座っていて何だこの店は!と客が不快に思い購買意欲がなくなる説
  • 店員が客がいない売場で座っていると、店員のやる気を疑われる説(客、同業者、同僚から)
  • そもそも、客がいなくたって就業時間なんだから勝手に座って休むな説

店員が立っていれば、店に活気があるように見えて客が来るのか?

確かに、誰もいない店内でも店員さんが声を張り上げて、いらっしゃいませ―と呼び込みしていたら、賑やかしがあって、「あいつは頑張ってるな」と、店長やオーナーが思うかもしれません。

でも、

店員が立っている=店に活気がある=客が来る、ということはゼッタイありえません。

店員が立っている=売上が上がる、も関係ありません。

通りかかった客が、「あっ、あの店の店員さんが立っているから入ろう!」とは思いませんし、あの店で買ってみようとは思いません。

店員さんが一生懸命呼び込みをしてたら、目に止まりますが、ほしいものが無ければ店には入りません。

一生懸命誰もいない店内で呼び込みしても、喉が枯れるだけです。

一生懸命誰もいない店内で立ちながら客を待ち続けていても、足が疲れるだけです。

 店員のくせに売場でイスに座るなと不快に思う客がいる説

私自身、日本ではスーパーの店員さんや、百貨店の販売員が売場やレジで座っているところを見たことがありません。それは客から見た時の店の印象が悪くなるからだそうです。

店員が売場で座ていると不快と思う人の声

「客からみたら、あまり良い印象ではありませんわね」
「お店に入った時、店員が立っている店と座っている店。どちらの方が購買意欲が湧きますか? 私なら明らかに前者です」

店員さんが売場で座ることに賛成する人の声

「私も『仕事のないときは座ってていいのに』と思う派です。店員さんがボーっと突っ立ってるお店ってすごーく入りづらいですし」

「外国(どの国でも)では販売員たちはみんな座っています。必要以上に疲れさせる理由はどこにもないはずです」 

販売員も座りたい 客がいない時に座るのはどうしてダメなのか│NEWSポストセブン

売場で座っていると店員のやる気を疑われる説

日本人は空気を読みますので、みんなが店内で立っていれば客がいなくても立ち続けます。もしそんな状態で、売場の椅子に勝手に座ったら、なんであいつだけ座っているんだ!非常識だ!やる気がない!と思われる可能性があります。

店長や店のオーナーも、なぜ売場で座っているんだ!あいつは常識がなさすぎると怒り出すでしょう。

逆に、誰も客がいなくても、ずっと立ち続けていて頑張ってるなと評価する上司、経営者がいるということ。

 これって、

なぜ、俺らが残業してるのにあいつは定時で帰るんだ!とか

なぜ、俺らがサービス残業してるのに、残業代もらっているんだ!とか、

毎日深夜まで残業してるなんて頑張ってるな!

などと、評価する同僚や上司、経営者と同じぐらい無意味です。

 

現に、私は日本で暇な時に店員さんが座っている店は、店内にカウンターがあるお店意外に見たことがありません。

客がいなくたって就業時間なんだから勝手に座って休むな説

日本の労働基準法によると、1日8時間以上勤務する場合、60分の休憩を与えなければなりません。それ以外の労働時間は拘束されています。確かに、仕事中ですから休憩時間ではありません。

しかし、接客する客がいないのに、ぼーっと立っているぐらいなら、少しでもカラダ休めて体力を回復した方がいいはず。

だって、7時間立ちっぱなしって、どう考えても疲れますよね。従業員の労働生産性を考えたら、客もいないし、やることが無くなる時間を、適度に休ませた方が、お客が来た時に、高いパフォーマンスを発揮出来るはずです。

 

ペッパー君だったら休み無しでも大丈夫だね!と思ったけど、彼にも充電時間が必要です。

反省するペッパー君たち

 出典:Flickr

海外ではスーパーのレジは座って対応するのが常識

ドイツのスーパーのレジの店員は、座って商品をスキャンしています。実に効率的です。座っているので、足は疲れませんし、サッカ台(商品をのせる台)は高くベルトコンベアで動くので楽そうです。

だって、大事なことは商品をレジに通すことで、立っていることではありません。労働環境がとても良いので、もし、日本のように客がいなくても立つことを強制されたら、労働者はいなくなるでしょう。

Fremde Kassiererin am Fließband

出典:Flickr

店員さんだって「にんげん」だもの、一日に使える体力は有限

ずっとタダ立って客を待ち続けている間も、体力を消耗します。

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でも、もし「こまめ」に休憩を入れたり、座れる椅子を売場につけた場合の体力は、

スマホの充電と同じで、小休憩を入れるだけでちょっと体力が回復します。

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暇な時間に売場で腰を休める職場環境なら、僅かな時間でも疲れを回復できるし、客が来た時に立ち上がって、明るく「いらっしゃいませ」って言われたほうが客として気分がいいと私は思いますが。

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売場の店員さんは、そんなに歩かない人も多いので、一日が終わって帰宅すると足は浮腫(むく)みます。

当然体力を消耗しているので、もっと売るためのアイディア、陳列方法の工夫、接客応対のもっと良い方法などは思いつきません。

店員なら「暇だな、足が痛いし、5分でもいいから座って足を休ませたい」と思います。いかに体力を使わないかを考えます。

仕事が終わった頃には、ちょっと休んだか、全く休まないかで体力の残量が変わってきます。家に帰った後、家事をしたり子育てしたり、遊びにいく為の体力を残さないと、家で寝るだけの生活ですよね。

休みの日は疲れ切って外出しないで体力を回復するだけ、社会全体で見たらその人達の分の消費が落ち込んでしまします。

もっと楽に働いて成果を出す職場環境を

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店員 座りたい - Google 検索

日本の労働人口はこれから先、もっと減少します。

日本の労働環境は、もっと改善の余地があります。

もっと働いている人が安心して楽に働ける環境にして、従業員がやる気になり高いパフォーマンスを発揮できるような職場環境の構築が、企業の成長戦略上重要なポイントになります。また、採用募集時の競合他社との差別化になります。

背の低い椅子だと、店員さんの顔が見えないので、少し足の高いカウンターチェアのようなものなら、休んでいるように見えないのでいいんじゃないかな。

id:picsim

最後までお読み頂きありがとうございます!

次回もお楽しみに!

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